京都大学邦楽サークル「叡風会」とはどういうサークルなのか紹介しています。これを読んで興味を持たれた方は、入会案内のページもご覧ください。
京都大学叡風会は、お箏(こと)・三味線・尺八による音楽(純邦楽)を練習・演奏するサークルです。叡風会では純邦楽のうち、
の両方を扱っています。
対外的な活動は、演奏会が主となります。年に一回行われる定期演奏会をメインとして、新入生向けの新歓演奏会・ミニコンサート(部内発表会)や他大学との合同演奏会など多くの発表の場があります。外部の方からの依頼を受けて演奏をさせていただくこともあります。
部の練習活動は、吉田南キャンパス内のBOX(BOXの場所)で24時間好きな時間にすることができます。また、練習の一環として、週に1回、個人個人で先生に見ていただくお稽古があります。詳しくは「練習日っていつ?」・「お稽古ってどんな感じ?」をご覧ください。
年月時点での部員数です。
箏 | 三絃 | 尺八 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
1回生 | 募 | 集 | 中 | です |
2回生 | 3人 | 1人 | 3人 | 7人 |
3回生 | 4人 | 2人 | 4人 | 10人 |
4回生 | 4人 | 2人 | 5人 | 11人 |
1〜4回生だけでなく、院生も若干名在籍しています。
時期によって人数は変わりますが、部員数は大体30人ほどなので、部員同士名前を知らないままという心配がないのも叡風会の特徴でしょうか。
情報をお寄せ下さったOB・OGの方々に深くお礼申し上げます。
昭和52年発行のOB誌「叡風4号」誌面の森田鸞山師(大正8年卒)の記述より。
私がまだ京大生だった頃、都山流尺八の稽古に通っていた三本木の金森高山先生のお宅での話。丁度其頃、京都学生連盟が作られて、尺八の演奏会もやる話の出た時だった。即に大谷大学等は紫竹会という立派な名称があったりして、急に京大も何とか作ろうという事になり、幸い京大生での都山流の学生達は、全部金森先生宅に集まっていたので、そこで各人が良いと思う名称を書いて其の中から投票することになり、最初は、たしか洛風会という名称で決まりかけたが、叡風会という名称が珍しくてふさわしいと思って自分が言い出して再度投票すると、圧倒的に多くて、叡風会となったと記憶している。此事も自分で忘れかけているから茲に書く事にしたが、会員といっても、金森先生を入れて五、六名だったと思うし、後刻、叡風なる字旬の発案者は誰かと調べると、やはり金森先生だった事も覚えている。
また、同誌面の巻頭言の、金森高山師の記述より。
叡風とは、比叡山から吹く風のことで、この風は三高や京大に学んだ者が必ず受ける。厳しい中に和やか味のある風である。本誌の内容もそういうものにしたいと思う。
以上が「叡風会」の名前の由来だそうです。
京都大学叡風会では、1998年定期演奏会(11月27日)の大合奏曲を生田流箏曲家・池上眞吾先生に委嘱・作曲していただき、初演いたしました。曲名は「Laylat-l-Qadr」(アラビア語・ライラトルカドル)、編成は箏・十七絃・三絃・尺八です(箏・尺八はA・Bの2パート)。三楽章構成で、曲の長さは約15分です。
1999年12月には女子美術大学箏曲部の定期演奏会で演奏されたそうです。これからも多くの場で演奏されることを望んでおります。以下は1998年定期演奏会のパンフレットに掲載した楽曲解説です。
日本人はしばしば、オリエンタルな音の響きに心地よさを感じる。この曲はそうした感覚を純粋にまとめたものである。曲に使用される邦楽器は、民族音楽に用いられる4分の1音(クォーター)と呼ばれる微妙な音程を再現することも可能であるが、あくまでもファンタジックな曲想を前提として描きあげている為、基本的には平均律の調弦法を用いている。なお、曲名の決定は委嘱者(京都大学叡風会)におまかせした。1998年7月作曲